ビットコインのブリッシュケースについて(英語記事The bullish case for bitcoin)その3

2019年10月8日

では早速ですが、その3に参りましょう。


良い価値の保存手段の属性

価値の保存手段が競争しあっているときに、それぞれの特別な属性がどれが勝ち残っていくかを決めていると言えよう。(ここで言う勝つとはその価値の保存手段の需要の増加と売買差益の増加)

たくさんその他の商品は価値の保存か原始的なお金として使われてきたが、とある需要が大きい属性が現れて、この商品がその他の商品より価値の保存として勝ることになる。

理想の価値の保存は以下の属性を持っている

耐久性(durable):このグッズは腐りやすくなく、簡単に壊されない特性をもつべきだ。従って、小麦はよい価値の保存でない。

ポータブル性(portable):このグッズは簡単に持ち運びできて保存できるべきだ。盗難などのリスクにさらされにくく、そして長距離のトレードがしやすい。従って、雌牛はゴールドのブレスレットよりは劣っている。

代替性(fungible):このグッズの一部の標本はその他の標本と相互交換が可能な特性をもつべきだ。代替性がなければ、「その1」で語った交換の偶然性問題が残ったままになる。従って、金はダイヤモンドより優れている。なぜなら、ダイヤモンドは形、クォーリティについてはばらつきが大きいからだ。

認証性(verifiable):このグッズは簡単にそして素早く本物であると認証できる特性をもつべきだ。簡単な認証性を持つことにより、このグッズの受け取り側の信頼と自信を生み出し、トレードの完成する確率が上がる。

可分性(divisible):このグッズは簡単に分割する事ができる特性をもつべきだ。この属性はトレードが数少ない原始社会ではあまり優先度が高くないが、トレードが盛んになって、交換する量は小さくなり、正確さを求められると、優先度は非常に高くなってくる。

希少性(scarece):Nick Szaboが書いたように、貨幣的なグッズは必ず「unforgeable costliness」属性を持っている。言い換えると、グッズはありふれた物、あるいは簡単に大量に手に入る製造できる物であってはならないのだ。希少性はおそらく最も重要な価値の保存属性であると言えるだろう。それは人間が生まれつきに備わっているレアなものを集めたいという欲望と一致している。もともとの価値の保存の源である。

伝統のある歴史(established history):グッズの歴史が長ければ長いほど社会から高い価値があると認識されているだろう。価値の保存として望ましくなる。長い歴史のある価値の保存手段は新しい成り上がりに取って代わられることは非常に困難だ。

その例外としては、新しい価値の保存手段は強引な力により強いられたり、成り上がりものは列挙した上記の属性が非常に優れていたりすると、取って代わることはあるだろう。

検閲抵抗性(cencorship resistance):これは新しい属性、特に現代社会(普遍的に監視されているデジタル社会)ではますます重要になってきているのは、検閲性への抵抗性である。それはなにかというと、政府あるいは会社団体はあなたとあなたの所有物を保有するあるいは使用する事ができなくすることがどれだけ困難なのかということだ。

グッズがもし検閲抵抗性のあるものであれば、資本のコントロールを強制したり、平和的に実施する様々な貿易を禁止しようとしている政権のもとで暮らしている人たちに取っては理想の手段となる。

下記のテーブルはビットコイン、金、フィアットカレンシー(法定通貨)のそれぞれを上記の属性で評価して、格付けをしたもの:

store of value comparison

耐久性:耐久性については、金は異論なしのキングである。大部分の生産された金(エジプトのファラウの金も含めて)はまだ存在しているので、将来一千年にわたって存在し続けるだろう。金貨は古代からお金として使われてきて、現在も価値を保っている。

法定通貨とビットコインは基本的にはデジタルな記録で、物理的な形をも取れる。(例えば紙としてのもの)。従って、そのような物理的な表現形式を考慮して耐久性を測るのでなく、それを発行する機関の耐久性を考えて判断すべきだろう。フィアットカレンシー(法定通貨)の場合、たくさんの政府が現れては消えて、何世紀も経った。その政府の法定通貨もそれに伴って消えていった。

Papiermark、RentenmarkとReichsmarkはWeimar共和国の法定通貨で,すでに価値を失っている理由は、その国が消滅しているからだ。歴史は一つのガイダンスと見れば、フィアットカレンシーは長期的に見て耐久性を保てると考えるのは愚かであろう。これについては米ドルとイギリスパウンドは特殊だ。ビットコインは発行する機関がなく、それを安全に保てるネットワークが存在する限り、消えないだろう。しかも、ビットコインはまだ非常に初期の段階で、まだ強い結論を出すのは時期尚早だと思う。しかし、元気づける情報としては、長年のハッカーによる攻撃と国による規制などの事情があったにもかかわらず、ネットワークは機能し続けてきて、脆弱性への耐性を見せつけたのだ。

ポータブル性:ビットコインは人類史上最もポータブル性がよい価値の保存手段であると言えよう。秘密鍵は莫大な富を一つの小さなUSBに保存でき、どこへも持ち運べる。さらに、それ(その莫大な富)を地球にいるどなたからどなたへもほぼ瞬時に送付ができる。しかし、政府や資本の規制により、大規模な価値の送付は大体何日間もかかるであろう。ときには不可能なこととなる。キャッシュは資本の規制から逃れることもあるだろうが、それを保存するリスク、それを運送するコストが重大な要素になってくる。金は、物理的には存在していて、密度が高く、その中で最もポータブル性において劣っている。大部分の金塊はあまり運送されないことは想像がつくだろう。金塊が取引されるときには、通常その金塊の所有者名義が変更されることが多く、物理的なものとしては運送されていない。物理的な金を長距離に運送することは非常にコストが高く、リスクを伴いつつも、時間がかかってしまうということは想像にかたくないだろう。

代替性:金はスタンダードな代替性を提供してくれた。溶かした状態だと、1ナンスの金は他の同じ状態の金とは何ら区別がなくなる。そこで我々は金でこのような形で貿易をしてきたのだ。一方で、フィアットカレンシー(法定通貨)は発行する機関の許容する範囲内で代替性を持っているに過ぎない。

通常だと法定通貨の銀行券は他のものと同じように商人に受け入れられているけれど、歴史上、デノミネーション(インフレにより貨幣の呼称単位を変更すること)。例としては、インドでは政府が税金徴収できていないグレーなマーケットを抑制するため、完全に500、1000ルピーの法定通貨を無効化しようとした。

この無効化しようとした決定はこれらの法定通貨は紙面に書かれている価値以下の価値になり流通したが、代替性の面から言うとこれらの法定通貨はすでに代替性を失われていた。ビットコインはネットワークのレベルから言うと代替性を保っていると言える。

それは、ビットコインであればビットコインのネットワークにおいては同等であることを意味する。しかし、ビットコインはブロックチェーンにおいてはどうしても記録が残り、追跡することが可能なため、特定のビットコインは汚染される恐れがある。例えば、違法な取引に使用されて、とある商人あるいは取引所はそのようなビットコインを受け付けないというケースがあるかもしれない。

認証性:法定通貨と金は簡単に認証できることはわかるだろう。しかし、偽造を阻止するために、様々な対策が講じられているが、国あるいはその国民は偽造されたものによる詐欺にあるリスクにさらされていることもある。金も同様で、偽造されることを完全に防ぐことはできない。高度な犯罪者はゴールドプレート化したタングステンを使って金投資家を騙したという事件も起きた。一方で、ビットコインは数学的な信ぴょう性を持って認証される。暗号的なサインを用いて、ビットコインの所有者は自分自身がそのビットコインの真の所有者であることを証明することが可能である。

可分性:ビットコインは1億分の1までに分割することが可能である。しかも、このような極小な単位で送ることも可能(手数料はこのような極小な送付を非効率的なことにしてしまうこともあるが)。法定通貨はお釣り程度(あまり購買力はないが)にまで分割できるだろう。法定通貨の可分性は実際に十分と言えよう。金は、一方で、物理的には分割できるが、小さい分量に分割した際に、小さな貿易には使えそうだが、たまには使いづらくなる。

希少性:希少性はビットコインと金や法定通貨と最も異なる点と言える。ビットコインの希少性は前もって決められているのだ。設計だと、2100万のビットコインが創造される。この事実はビットコインの所有者に可能な供給量の数字を知らせていることになる。例えばだ、10BTCを持っている者は世の中には、せいぜい210万人くらいの人は彼と同じ位のビットコインを所有していることがわかる(世界人口の0.03%より少ない)。金、一方で、歴史においても希少である存在だが、供給の増加からは逃れられないのだ。もし一種の新しいマイニングメソッドが発明されて、金をマイニングすることが非常に経済的になってくると、金の供給は劇的に増加することになる。最後に、法定通貨、非常に最近となって発明された物だ。供給量が継続的に増加している傾向があることは証明されている。国々は継続的にインフレを起こして、短期的な政治的な問題を解決しようとする傾向がある。この世界中におけるインフレを起こそうとする政府の傾向は法定通貨の持ち主の資産価値が時間が経つにつれて減少するリスクにさらしていることになる。